先日まで国立新美術館で「日展」が開催されていました。
私たちの恩師も活躍する日展、入選するのは至難の業です。
11/30付の東京新聞に日展の美術評が載っていました。
「不安定な日本の今が作品から読み取れない」
「美しい風景ばかり」
絵を描くもののはしくれとして耳に痛い評論です。
同時期に東京芸術大学の美術館では「尊厳の藝術展」が開催されていました。
こちらは第2次世界大戦中に強制収容された日系人が収容所の中で作成した作品の数々が展示されていました。
「困難の中でも人間の尊厳を失わなかった日系人の作品を通じて震災から復興する日本と日本人を見つめる機会としたいと考えます。」
とある通り、先に紹介した日展とは対照的ですね。
どちらの展覧会も東京では終わってしまいましたが、現在地方を巡回中です。
美しいもので癒されるもよし、作品に勇気をもらうもよし、どちらも美術の楽しみ方だと思います。
機会があれば比べてみるのもいいかもしれませんね。